日本SEM協会は、この度、EuLa通信制中等部とアドバイザー契約を結ばさせていただきました。
EuLa通信制中等部が行う「好き」から作る探究学習、自分だけの学びづくりをサポートさせていただきます。
EuLa通信制中等部とは
EuLa通信制中等部は、株式会社アットマーク・ラーニングが手がける新しい学校です。
「通信制中等部」とあることからお分かりいただけるかもしれませんが、「まだ」日本にはない、通信制課程の中学校を目指したオンラインオルタナティブスクールです。

アットマーク・ラーニング社は、特区の制度を活用し、これまでに、通信制高校の、アットマーク国際高校、明蓬館高校を運営されてきました。
理事長の日野公三さんは、教育への熱い気持ちと先見の明を持ち、いち早く「新しいスタイルの学校」「新しいチャレンジがある学校」の開校と運営に携わられてこられました。
今回の、メタバース空間を使ったEuLa通信制中等部は、その最たるものと言えるように思います。
EuLaとSEM
SEMを本格的に導入いただける最初の学校がEuLa通信制中等部であることを、心から嬉しく思っています。
なぜなら、生徒を第一に考えていること、生徒の権利と自由を尊重している学校だからです。
ディレクターの間杉さんはじめ、スタッフの方の眼差しはとてもあたたかく、押し付けられる学びはここにはありません。
これらは、SEMの理念、当協会の理念と合致しています。
そんな想いを込めた、EuLa通信制中等部開校にあたっての祝辞を、こちらでも披露させていただきます。
(メタバース空間内で行われた開校式の様子。写真をタップ・クリックすると、祝辞が表示されます。)

「SEMを導入」というと、これまでの活動に取って代わって新たな文脈で「SEM」をいちからはじめるのか、というイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
SEMは、多くの学校での実践をふまえたうえで非常に練られた結果、以下のような一定の「型」「モデル」を形成してはいます。

ですが、SEMは非常に柔軟で、各学校の特徴や状況、大事にしたいこと、これまでの取り組みなどを活かしながら、導入していただけるものです。
ですので、今回の導入でも、EuLaのスタッフの方々が考える教育活動、また、アットマーク・ラーニング社がこれまでに推し進めてきたものを活かし、そのよさを引き出し、高め、そこに「才能伸長」としてのさらなる価値づけを行います。
EuLaでも実施される「マイプロ」は、さらに充実します。
「好き」が原動力となり、より深い学びに発展し、単なる「調べ学習」を超えて、その子だけの問いを生み出します。
子どもたちが出す「問い」は、どれも等しく価値のあるものであり、上下はありませんが、「その子の中で」より深くすることはできますし、高めることもできます。
それは、誰のためでもなく、その子が、もっと学びを楽しみ、ワクワクを広げるためのものです。
そして、そんな一人ひとりの「こうなったらいいな」「こうしたいな」というワクワクの先に、社会の変革もなされるだろうと思います。
日本SEM協会は、こうした学びの充実や発展をファシリテートするEuLaのスタッフの方々を、研修や定期的なアドバイスなどで、サポートさせていただきます。
学びの循環を起こす
さらなる充実の鍵は、学びの循環を起こすことです。
SEMのコアであるETM(Enrichment Triad Model)は、個人内での学びの循環にとどまらず、クラスルーム等学びの場での学びの循環を促す、すぐれた仕組みとなっています。

「だれかのTYPE3は、だれかのTYPE1となる」
だれかの探究活動は、発表をとおして、ほかのだれかの学びのタネになります。
「へ〜、そんな分野があるんだ」
「なにこれ、おもしろそう」
「え、どうなっているの?」
こうした気持ちが、子どもたちを、次の学びへとつなぎます。
この発表のあり方や、フィードバック、リフレクションについても、サポートをさせていただきます。
EuLaの関連校であるアットマーク国際高校や明蓬館高校でも、これまでマイプロ発表会が行われてきたとお聞きしていますが、EuLaでは、その知見を活かしつつもさらにアップデートし、ネットを介した学び場であっても、刺激的な学びの循環が起こるよう、サポートさせていただくつもりです。
さらなる循環を目指して
循環はこれだけにとどまりません。
日野公三さんには、マイプロリードアンバサダーとして、当協会が運営する学び場「おうちSEM SQUARES」で年に2回実施している「おうちSEM EXPO」のアドバイザーをお引き受けいただきました。
今でこそ、一般名詞化した感のある「マイプロ」ですが、日野さんは、25年も前からマイプロに取り組み、通信制高校の単位取得要件にも取り入れてこられました。
その長年の知見を活かし、「おうちSEM EXPO」での発表にも、専門的なお立場から講評をいただきます。
これまでにたくさんの探究を見てこられた外部の方のコメントは、おうちSEM SQUARESの生徒の探究の質を高めることでしょうし、学び場自体の透明性や質の向上にもつながると考えています。
そして、おうちSEM SQUARESの生徒の探究の様子は、日野さんをとおして、EuLaへも還元されていくと考えてもいます。
学び場と学び場をつなぐ、さらなる循環も起こることを期待しています。
EuLa通信制中等部と日本SEM協会の連携が生み出す学びのチャレンジに、どうぞご注目ください。

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